ななの日常茶飯事

読書好きの日記&読書記録

いるいないみらい【本の感想】

 

 

本の紹介

著者 窪美澄

角川文庫

発行 令和4年4月

 

本の感想

るいないみらい」子供がいる家族、いない人の未来について書いた一冊。本書の主人公家族には基本的に子供がいない。それをこれからどうするか夫婦で話し合っていく。デリケートな内容だけれど、私たちの身の回りで必ず発生するであろう子供の話を色々な角度から書いている。

5つの章があり全て独立しているように思えるが、1章で出てくるパン屋さんが5章の夫婦が営んでいるパン屋さんだったりと、少し関係性がある部分もある。

 

⚠︎私自身独身で子供もいないので、結婚出産を経験されている方からしたら甘い考えや感想を書いているかも知れませんが、私なりの感想ですのでそれを踏まえた上で読んでくださると幸いです

 

の本でテーマにもなっている子供を作るかどうするか。これは男性側、女性側でかなり意見が分かれるものだと思う。実際に本書の中の男性は「子供が欲しい」という感覚だけで急に意見をし出す人物が多かった。逆に主に主人公の女性側は年齢や収入、子供が出来てからの自分の仕事や生活を考えて、待てをかけるシーンが目立っていた。

実際問題子供を育てるのにはお金だけではなく、夫婦の在り方、それぞれのこれからの未来を一気に変えてしまうものだと思う。その事を嫌でも知っているのはやはり女性側の方が多いように思える。普段の同僚との会話や、友人の出産や子育ての大変さというのは女性側の方が話の話題になりやすいのかなぁと思う。嫌でも耳に入ってくる事もかなり多いと思う。

流石に不妊治療している人もいるグループラインで、子供の成長過程を載せるのはどうかと思うけど。

 

の妹の赤ちゃんを見て子供が欲しくなってしまう旦那。子供が嫌いだが、きっとあの人よりいいお母さんになれたであろう女性。自分の子供ではなく養子を迎えようと提案する男性など、いろいろな夫婦の形、子供に対する考え方がギュッと凝縮された本だった。

私もいつか子供に対して考える時が来るかも知れない。小さな命を育てるのは信じられないくらい大変だとも思う。そんな時に自分の考えを軸にして、柔軟な考えができる人でありたいと思った。